500年後の日本は「佐藤さん」だけになる…という衝撃ニュース?!

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こんにちは。ataruです。
2024年4月1日のヤフーニュースで500年後の日本は全員が「佐藤さん」だけになってしまう可能性がある…という衝撃的な記事がありました。

この記事は4月1日に発表されましたので、ひょっとするとエイプリルフールにちなんだネタなのかな??と思いましたが、…実はネタではなく東北大学の研究データに基づいたシミュレーション結果のようです。一体どういうことなのか、一緒に解説したいと思います。

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東北大学の教授が発表 500年後の日本は全員が佐藤さん!?

まずこのシミュレーション結果を発表されたのは、東北大学の吉田浩教授という方です。
東北大学で高齢経済社会研究センターに所属し加齢経済学※という学問の研究をされている方です。

※加齢経済学という学問は初めて聞く方が多いと思いますが、これは簡単に言うと人口の高齢化によっておきる社会や経済へ影響を分析し、それらに対して適切な対処方法を考える学問になります

発表されたシミュレーション結果が下記の図になります。

引用:東北大高齢経済社会研究センター

このシミュレーション結果によると、日本の人口のうち佐藤さんの占める割合は1年間で、約0.83%程増加しているため、このまま同じ割合で増え続けると…2446年に50%の人が佐藤さん2531年には全員が佐藤さんになります。

現在の日本は世界で唯一「夫婦同姓制度」が義務付けられている国になっています。結婚すると必ず夫婦どちらかの性を名乗る仕組みです。選択制夫婦別姓※を導入せずこの現行制度をずっと続けると…なんと約500年後の2531年には日本人の姓がみんな「佐藤さん」になってしまうという内容です。

※選択的夫婦別姓とは?
結婚しても別々の姓を名乗っても良いし、どちらかの性に合わせても良い。好きな方を自由に選ぶことが出来るようにする制度。海外では広く適応されています。

①夫婦同姓制度をずっと続けた場合は500年後に佐藤さん

現在の日本で最も多い名字は佐藤さん…という事は既に知っている方も多いと思います。
では、具体的な割合でいうと何パーセント程度になるのでしょうか?

…これを調べてみたところ、佐藤という名字の方は全国で約190万人ほどいて、これを日本の総人口割合にすると約1.5%前後、約67人に1人が佐藤さんであると言えます。※2023年の調査データより。

また面白いことに佐藤さんが多い地域も日本全国でばらつきがあり、なぜか東北地方の方が多い傾向にあるようです。

引用:佐藤氏の研究サイトより 2020年~2021年頃のデータ


日本には佐藤さんの姓が一番多いので、当然ながら結婚する時も夫婦どちらかが佐藤さんである可能性が一番高くなります。

今回のシミュレーションでは、現在の夫婦同姓制度を続けると年間で約0.8%ずつ佐藤さんが増えていくと仮定しています。そしてこのペースでずっと増え続けたと仮定すると…約500年後には全員が佐藤さんになるという結果になっています。

②選択制夫婦別姓を導入した場合は? 1300年後に佐藤さん!?

さらに面白い点があり、もし仮に日本が選択制夫婦別姓を導入した場合のシミュレーション結果も同じように発表されています。選択制夫婦別姓を導入した場合でも、500年後よりもずっと先にはなりますが、約1300年後の3310年にはやっぱり全員が佐藤さんになるとのことでした。

…え?どういうこと?と一瞬、思いますがこれにはカラクリがあります。

日本はもう何年も前から少子高齢化による人口減少が問題になっていますが、既に日本の人口は毎年減り続けていることはご存知の方も多いと思います。具体的にどれくらいのペースで人口が減っているのか、総務省が発表しているデータで見てみましょう。

引用:総務省の人口の推移データ

上記のグラフを見れば分かると通り、日本人口は2013年頃から右肩下がりで減り続けています。具体的には2013年には約1億2750万人でしたが、2023年には1億2450万人になり約300万人の方が日本から居なくなっている…ということが分かります。

さらに今後は少子高齢化で人口減少のペースが速まることがほぼ確定で決まっており、このペースで人口が減り続けると…

今から約1000年後の3011年5月5日の「こどもの日」には日本では子供が1人しかいない状態になるとのことでした。そして、結局その最後に残る唯一の日本人の名字は佐藤さんという話です(驚)

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③日本の未来を先取り!? 既に佐藤さんだらけの村がある

このシミュレーション結果を先取りしているのか、実は既に佐藤さんだらけの村があります。それは山梨県にある道志村という場所で、人口はおよそ1500人程の小さな村なのですが…

総人口1500人に対して、なんと佐藤さんの人数は約250人!
割合すると6人に1人が佐藤さんということになります。

実際に道志村に行き、村民の方にインタビューした動画を見てみると…
・ある会社では従業員が30人中…佐藤さんが12人もいる。
・道の駅に並んだ野菜の生産者が全て佐藤さん。
・村の電話帳を見ると佐藤さん、佐藤さん、佐藤さん・・・と佐藤さんがずらりと並ぶ。

引用:ABEMAニュースより

道志村にある集落では家が13件あるのに対して、12件が佐藤さんという場所もあるそうです。(佐藤さん率が92%超!)

さすがにここまで佐藤さんが多すぎると…生活にも色々と不便があるようです。
・郵便物が良く間違う
・名字だけではどこの誰なのかが全く分からないので、下の名前で呼び合う。といった声も。
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では道志村が近い将来、全員が佐藤さんになるのか?…というとそれは少し違うようです。
道志村の人口はかつては3400人程いましたが、少子高齢化で今は1500人
半分以下にまで減っていしまっています。

村の人へのインタビューでも…今はとにかく子供が少ない。もう既に限界集落になってしまっているという声が多く聞かれました。このままでは全員が佐藤さんになる前に、村自体が消滅してしまう方が先という事です。(これも日本の将来を先取りしている感じがありますね)

まとめ。この研究はシミュレーション結果を見える化したことが面白い。

今回の記事のまとめですが、夫婦同姓を続けていたら本当に500年後、別姓でも1300年後に全員が佐藤さんになるか?…という話は置いておいて、シミュレーション結果を見える化して世の中の人に分かりやすく発表したことが素晴らしいと感じました。

今回のシミュレーションは、選択制夫婦別姓の制度を考える団体からの依頼により行われた。とのことでしたが、それらを導入した場合、しなかった場合の影響を「佐藤さんの割合」という分かりやすい形で発表することで、この問題について世の中に広く関心をもってもらう良いきっかけになったのだろうと思います。

以上、ataruでした。最後までお読みいただきありがとうございます。

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