こんにちは。ataruです。
最近はバタバタしていて、長らく記事が更新できておりませんでした。
申し訳ございません。少しずつ投稿を再開していきますのでよろしくお願いします!
さて、今日は最近ニュースやネット記事で話題になっている
中古車販売・買取の大手企業「ビックモーター事件」について考察したいと思います。
ビックモーターの保険金不正請求について
まず、ビックモーターは何が悪かったのでしょうか?
既に報道で知っている方も多いと思いますので、ざっくり簡単にとまとめます。
①保険金の不正請求をしていた
・顧客から修理を依頼された車に対して、修理する必要がない箇所まで「修理が必要」とウソをつき騙すことで修理費用を水増して保険会社に過剰請求していたことが発覚した。
②修理するために故意に車を傷つけていた
・パンクしていないタイヤにドライバーを刺してわざとパンクさせたり、ゴルフボールをぶつけて車をへこましたりしていた。(そうすることで修理箇所が増え、修理代金の水増し請求ができるようになる)
③街路樹に除草剤をまいていた
・店舗前の街路樹(町や市の管理物)に雑草が生えていると、月に1回実施される「環境整備点検」で減点になるので除草剤を勝手にまいて枯らしていた。また、街路樹自体を掘り起こして伐採していたケースもあった。(他人の物を勝手に壊したのと同じで器物破損の扱いになる)環境整備点検で減点されるとボーナスがカットされたり、突然転勤を命じられたりする。
④異常なパワハラ体質
・経営幹部から現場社員(主に店長)へLINE(ラインメッセージ)に「バカ、死刑」など、社員を罵倒するメッセージが日常化していた。また、経営幹部の機嫌を損ねると即、意味不明な地方転勤を命じられるといった行為が多かった。そのため、一般の社員さんにとって幹部の命令は絶対でどんな不正な指示でも従うしかなかった。
⑤その他、車検でも不正
・車検で決められた点検整備の一部を実施せずに合格(適合証)を発行していた。また、車検で新品に部品を取り換えたように見せかけて、実は中古品を使っていた。などです。
□ビックモータの不正の概要図
保険金の不正請求が1番の問題
次から次へと様々な問題が発覚しているビックモーターですが、1番の問題は保険金の不正請求です。
例えば、車を車検に出したときに「~の部分が悪いから交換が必要」と整備士さんから言われたら、ほとんどの人はそのまま納得して修理を依頼するケースが多いと思います。
なぜなら、本当にそこが悪いのか?自分で見ることが難しいからです。
自分自身が整備士の資格をもっていたり、趣味で車いじりが好きで細かいパーツ交換まで自分できる人くらいでないと、自分で判断はできないと思います。
この点にうまく漬け込んだのがビックモーターの手口で、プロの整備士さんが修理が必要と言うならその通りなのだろう…と思い込む人が多かった訳ですね。
また、事故の修理費用の支払いなどは自動車保険で支払うことができるので、直接お客さんからお金を貰わなくて済みます。この点も修理費の水増しにはうまく利用されていたようです。
本来は保険を使うと等級が下がり、月々の保険料の支払い額が上がってしまうのですが、その場で大金を払わなくていいため、大きな問題にならなかったケースが多かった?と思われます。
修理費の水増しは信頼関係を損ねる行為
実際の事例として下記のようなケースが報道されています
□オイル漏れを偽装された
・新車で購入してから5年目の車検をビックモータにだしたら、車検代金とは別でオイル漏れがあるから修理が必要で修理費は40万になります。と言われたケースがあった。この時、車の所有者はオイル漏れをしている様子がないことや、まだ5年目で車が新しいことから本当にオイル漏れがあるのか?不信に思い、別の整備会社に相談したところ…オイル漏れはしていないと言われた。
□無料キャンペーンで顧客を釣り、無理やり修理させる
・ビックモーターのオイル交換無料キャンペーンを使ってオイル交換をしてもらったところ、ほぼ毎回のようにあれが悪い、これが悪いと部品交換を頻繁に勧められた。不信に思い、別の車屋に相談すると指摘された部分は何も悪くなかった。無料のキャンペーンを使って顧客を呼び寄せ、そこから必要のない修理に持っていくパターン。
このような例があると、もう車屋の言うことは信用できなくなってしまいますね。。。
不正は行き過ぎた成果主義の弊害
ではなぜこのような数々の不正が長年行われてきたのでしょうか?
色々な理由が考えられると思いますが、大きな原因の1つはビックモーター社の行き過ぎた成果主義の結果だと思います。
例えば、ビックモーターで働かれている方の給与の多くは歩合給が占めていて(ノルマが達成できないと減る)とにかく利益を出さないと給料が減してしまう形態です。そんな中、どうにか手っ取り早く利益を出すにはどうすればよいか?と考え、不正に走ってしまうことが多かったようです。
ノルマが達成できないと給料が減るだけではなく、幹部から罵倒(パワハラ)を受けたり、地方に転勤させられたり、社内のLINEでさらし者にされたりするケースもあったそうです。このような職場環境に置かれてしまうと、もうとにかく不正でもなんでもして利益を出さなければダメだ…と考えてしまうのは、人間の心理なのかもしれませんね。
結果(売上)を出せば高い報酬を与え、結果を出せない人は去ってもらう。
成果主義の当たり前の原理原則なのですが…度を超すと社員のモラル低下(不正でもなんでもして結果をだせばいい、出したように偽装すればいいと考える)を招き、組織が崩壊する事例です。
結果、まじめな人が去っていく
最近は、元ビックモーターの社員さんが各メディアの取材に匿名で答えている報道をよく目にしますね。
・実際にこんな不正の指示かあった
・社内のLINEでこんなパワハラメッセージを受けた
・ノルマが達成できないと給料を0円にされそうになった など
まだまだ報道されていない問題が出てきそうです。
この機会にブラック体質から抜け出して、まっとうな会社になってほしいなと思います。
ビックモーターの今後に注目
今後、ビックモーターはどのようになっていくのでしょうか。
今回の問題で仕事が激減していて会社の存続が厳しいのでは?と予想されていますが、ビックモーターには現在も約6000人もの社員さんが働いているそうです。
不正に関与した経営陣は一掃されるべきだと思いますが。まじめに働いてこられた社員さんは何も悪くありません。会社がつぶれて6000人もの社員さんが露頭に迷わないような対応になればよいですね。今後の動向に要注目です。
以上、ataruでした。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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